平成12年(2000年)に起こったテレクラ放火事件とは
テレクラ放火事件は2000年(平成12年)に起こった事件で死傷者4名、重軽傷者4名を出した人為的な放火事件です。事件の詳細は、3月2日午前5時頃、リンリンハウス神戸店内に自動車で乗り付けた男が侵入。このリンリンハウスと言うのは2012年時点で日本最大級の店舗型テレクラで、赤と黄色の派手な看板が目印です。
そのリンリンハウスの神戸店内に自動車で乗り付けた男が侵入し一升瓶による火炎瓶を投げつけたが、幸いにも従業員が消し止め、負傷者1名に留まったそうです。
しかし、今度は10分後、男は近接する元町店に侵入し気がついた従業員が火炎瓶を男に投げ返すも大炎上、4人が死亡、3人が重軽傷を負う被害を出した悪質な放火事件でした。
加害者は同ビルに以前入居するライバル店の犯行だった
後日警察の調べによると、加害者達は複数人の犯行であることが判明。しかもリンリンハウス元町店が入居する以前に同ビルでテレクラ店舗を運営していたライバル店による犯行だったのです。
このライバル店の経営者はビル側とのトラブルにより撤退を余儀なくされたそうです。ところが、撤退後に開店した同業他社の盛況ぶりを見せたことから、不満を抱いた経営者は広島の麻薬密売グループ会長のに対し1000万円の謝礼金をもって妨害工作を画策、この会長は実行犯である3人に対し放火を指示したそうです。
犯行の際に、元町店の従業員が投げ返した火炎瓶で実行犯の一人が大火傷を負っており、広島県の病院に入院したことが手がかりとなり、後に他の実行犯二人は逮捕された。指名手配を受けた残る一人はは8年間もの間逃亡していたが、2008年7月28日未明に愛媛県新居浜市内で逮捕されたそうです。
加害者達の裁判結果
2003年11月27日、神戸地裁は実行犯に対し一人（死刑求刑）、一人（無期懲役求刑）に無期懲役判決。
2005年7月4日、大阪高裁が控訴棄却。
2006年11月16日、最高裁は実行犯二人の上告を棄却、無期懲役が確定した。
2007年11月28日、首謀者に無期懲役判決（死刑求刑）。控訴。
2008年12月8日、指揮役に無期懲役判決（死刑求刑）。控訴。
2009年3月3日、首謀者の控訴棄却。被告側は上告。
2009年12月16日、運転役に懲役20年の判決。
現在も裁判は続いていて、2011.5.24のニュースによると行犯に指示したとして殺人や現住建造物等放火などの罪に問われた元会社役員、坂本明浩被告（51）に対して、控訴審判決１審神戸地裁判決に続いて無期懲役（求刑死刑）を言い渡したそうです。
筆者が思うこと
この事件は店舗型テレクラで巻き起こった最も悲惨で凄惨な事件であると思います。何でもこのリンリンハウス元町店は非常にリーズナブルな価格でサービスを受けることが出来ると評判だったそうで、ナンパ目的や出会い目的の他に、ごく一般のサラリーマンが簡易的な宿泊所として利用していた方が多かったそうですし。しかも大々的な報道やメディアの露出により被害者の親族に対しての誹謗中傷も多かったようでなんとも言いようの無い悲しさを覚えます。
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